心のプチ不調から鬱、強迫性神経症、パニック障害、そして統合失調症など様々な心の病が蔓延している世の中です。ちょっとした落ち込み、鬱っぽさ、心の不調を経験されなかった人はいないでしょう。心の病は誰がいつどこでなってもおかしくありません。まだ偏見があるかもしれませんが、明日は我が身かもしれないのです。ですから、常に心のケアが大切になってきます。

私は、心の病から回復された方々13人に「心の病 回復への道」をテーマにインタビューをさせていただき、回復に必要な4つの鍵となるポイントを分析いたしました。それは、私たちが日常生活で豊かな幸せな人生を歩むために必要なことにつながっていましたのでご紹介いたします。

 

 

 

心の病 回復への道」に必要な4つのポイント

有意義な人間関係

自分らしくいられる居心地の良い居場所での仲間との交流が最も大切のようです。そこでの心の交流がいつの間にか心を強めているようです。これは日本人の特性を考えるとよく理解できるようです。日本人の特性に、他者との関係を通して自分を肯定的に捉えたり、ポジティブな気持ちになれる場合があります。

 

よって良好な人間関係を持つことが、自分に対する自信につながり、健康的に良い影響をもたらすことが証明されています。やはり日本人にとって他者との良好な関係を築くことは精神的な健康に大きく影響し、自己肯定感や自尊心を高めることが出来ると考えられているようです。その交流の中もで、自分を認めてもらう経験や対等でいられる関係性が重要のようです。

 

価値の転換(現在の状況を肯定的に見ること)

上記の【有意義な人間関係】により他者との心の交流を体験すると、【価値の転換】が生じてきます。これは他者との沢山の語り合いの中で、新たな気づきがあり、心が変わる場合、そして他者と共感し合うことにより、自分自身や症状を客観視することが出来、捉え方が変わる場合があるようです。

苦しんでいるのは自分だけじゃない。みんな同じ事を思い同じことで悩んでいるんだ。

ということを知るだけでも、心が元気になる、悩むから考えるにシフトし前向きになるようです。

 

そして現在の状況をプラスに考えたり、心に余裕が出てきます。すると自分の過去に対して、「無理をしていた自分」、「自分らしくない生き方をしていた自分」、「勝手にストレスをためていた自分」に気づかされ、新しく自分の人生を創り上げようとする土台が出来てきます

 

自分をそのまま受け入れる

心の病の経験をプラスに考えられたり、新たな気づきがあると、今の自分自身を受け入れるようになります。これが「自己受容」です。これは、仲間との交流により、いろいろな経験談を聞き、焦りがなくなるのも理由のようです。

 

そして焦らずゆっくり、一歩一歩出来ることをするようになります。「良くなろうとしないこと急がないこと」が回復への鍵のようです。そして苦しくてもがいている状況から脱し、症状との適切な付き合い方も身につき、自分で対処できるようになります。「今の私の力でやれることをやりたい。」「今おかれている状況で出来る範囲のことをやっていきたい。」という気持ちになります。

 

一見消極的にみられるこれらの言葉には、前向きに自分らしく人生を歩んでいこうとする力強さと積極性が感じられます。そして「ありのままの自分でいる」という、周りに振り回されない強い自分でいられるようになり、「ありのままで生活できることが心の病からの回復です」という言葉になるようです。「焦らずゆっくり」や「ありのままの自分でいる」というキーワードは半分以上の人が挙げていました。

 

自分で考え自分で決定する

今までより積極的に自分の生き方を創っていく時に大切なのは「自分で決める」ことです。この自分で考え「自分で決める」そして行動するという繰り返しが、「自己肯定感を持つ」ことにつながるようです。

 

 

「マイナスのときもあるけれども…いつかきっと挽回できるから.落ち込みが出てきてもあまり悲観的にならないですね…開き直れるんです。

の言葉には、逆境を乗り越えた強さやたくましさを感じることが出来ます。

 

 

 

心の回復の過程

心の病になり様々な症状や自尊心や自己有用感の低下等の中で、自分ではどうすることもできない辛い状況の中で生活しなければいけない時期があります。インタビューの中にも「ガムテープを巻かれた状態」「すべての行動が声に支配された」「頭が壊れてしまったなと感じた」など様々な表現がありました。その闇の状態から、一歩前進するきっかけが【有意義な人間関係】のようです。

 

そこでの対等な人間関係、そして周りも自分と同じ苦しみを持つ仲間であるからこそ理解し合える関係性が居心地の良い居場所になるようです。そこから自分の本音を話すことにより、仲間との心の交流が生じ、孤独だった自分が、苦しいのは自分だけじゃないという気付きが大きな力になっていくようです。

 

その過程で、マイナスからプラスへの価値の転換が起きてきます。それは良い人間関係の中で元気になっていく過程で、心の病のことや自分自身を客観視することが出来るようになります。そして心の病を‘一つの経験’ととらえ、喪失体験をしたからこそ新たな気づきがあることを経験します。

 

ここまでの回復は、精神的な落ち着きと信頼できる人間関係という状況がるからこそ回復できたことです。すると,【肯定的に受け入れ、人生の創り直すこと】が出来るようになります。「自己受容」「ありのままの自分でいること」という考え、つまり「これでいいんだ」「働けない自分も受け入れられた」「正直でいられる」ことが出来、肩の力が抜けて楽な状態になることのようです。

 

この肯定的な見方ができると、「自己肯定感を持つこと」が出来、「自分で決めること」すなわち【自分で考え自分で決定すること】を当たり前のようになります。不本意な周りの意見に左右されなくなり、また自分で決めることが最善の結果になると思えるようになります。

 

これらの「肯定的に受け入れること」と「自己決定する力」により、人生の再び創り上げていくことが出来るのです。「出来ることをする」と「好きなことをする」つまり無理をしないで、自分の今の力の範囲で出来、自分が魅力を感じたことをしていく。すると、今まで止まっていたように見える生活が、ゆっくり動き出し、また新たな出会いがあり【有意義な人間関係】が築けるというプラスの循環が出来てきます。

 

心の病の回復とは?

心の病の回復とは、症状がなくならなくても、症状と上手に付き合い、本来の自分自身の生き方を取り戻していくことです。「症状の有無は心の病の回復には関係ない、そんな浅いものじゃない。」「ありのままの自分でいることが心の病の回復」と回復した人たちは語っています。心の病という大きな喪失体験を経験し、苦悩したからこそ辿り着いた新たな価値観に基づいた新しい人生のようです。それは「本来の自分に気づくこと」「こだわりからの解放」や「症状にとらわれない生き方」へつながっていき、心の病を経験したからこそ可能な新しい人生を再び歩んでいく.のです。

 

まとめ

このように実際に「心の病 回復への道」をテーマに体験された方々の貴重な言葉から、心の病の回復の過程や鍵となることについてお話させていただきました。自分の気持ちをありのままに話せる、居心地の良い対等な人間関係を持つことから回復のストーリーが始まります。そして「自分で考え自分で決める」「マイナスに思っていたことをプラスに受け止められる価値の変換」「自分を受け入れる」など、人生を豊かに生きていく秘訣がいくつも話されていたように感じます。

 

今まで周りの人々や世間、そして心の病に主導権を与えていたものを自分自身で取り戻す過程のようにも思えます。心の病 回復への道の大切なポイントは、「ありのままの自分でいること」これに尽きるようです。

 

これらは心の病を経験された方だけに必要な言葉ではありません。どんな人もありのままで自由に発言が出来る対等な人間関係が必要です。居心地の良い居場所も必要です。他者との分かち合いや共感、心の交流によって心の栄養が蓄えられます。そんな中「ありのままの自分」を受け入れられた経験、認められた経験が人を強くし、ありのままの他者を受け入れられる、ありのままの自分を認めて生きていくことが出来る自分になるのではないでしょうか?

 

   心の病が癒される時・・

   それは「ありのままの自分」を生き始めたとき

 

どうぞこの心の病から回復された方々の言葉をご自分の生活に取り入れていただければと思います。

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